スキンケア市場には「シルク配合」を謳う製品が数多く存在します。しかしBIONDの「生のシルク(Raw Silk)」は、それらとは根本的に異なります。その違いは、シルクをどのように取り出し、どのような状態で肌に届けるか——処理の方法にあります。

シルクの構造が、すべての起点

シルクは、蚕が繭を作る際に分泌するタンパク質です。主成分はフィブロイン(絹フィブロイン)とセリシン(絹セリシン)の2種類。フィブロインは絹糸の芯となる部分で、βシート構造と呼ばれる規則正しい立体構造を持っています。この三次元構造が、シルク特有の滑らかさや強度を生み出しています。

一般的なシルクスキンケアでは、シルクを水に溶かす際に高温処理や酸・アルカリ溶液を使用します。この処理によってβシート構造は崩れ、シルクは低分子のアミノ酸やペプチドへと分解されます。肌への吸収性は高まりますが、シルク本来の複雑な立体構造——それが持つ保水・保護の機能——は失われてしまいます。

「生のシルク」の抽出プロセス

BIONDが採用する「生のシルク」の抽出は、10°C以下の低温環境で行われます。繭を薬剤や高温にさらすことなく、時間をかけてゆっくりと水に溶かしていく方法です。このプロセスにより、フィブロインのβシート構造を保ったまま液状化することができます。

得られた「生のシルク溶液」は、加熱処理品と比べて分子量が大きく、粘度も高い。これは、構造が壊れていない証です。肌に触れたとき、この大きな分子は表皮の上に薄い膜を形成し、水分の蒸発を防ぎながら、肌のタンパク質と緩やかに結合していきます。

なぜ「生」のままであることが重要なのか

肌はそれ自体がタンパク質でできた組織です。ケラチンやコラーゲンといった構造タンパク質が、皮膚のバリア機能と弾力を支えています。シルクのフィブロインも同じタンパク質として、肌のタンパク質と化学的に親和しやすい性質を持っています。

しかし、一度変性(構造が崩れた)タンパク質は、もとの立体構造を持つタンパク質とは異なる反応を示します。BIONDが「生のシルク」にこだわるのは、構造を保ったシルクだけが、肌のタンパク質と真に「なじむ」ことができると考えているからです。

自然の力を、加工によって損なわない。それがBIONDの出発点であり、「Nature is Powerful.」というブランドコアの根拠でもあります。